やっぱりウシが好き。

牛さん大好き、お肉屋さん大好き。ニクミのお肉日記

2013年10月

ビンチェ(水天宮前/ダイニングキッチン)で出会う驚きの一皿②

ビンチェの驚きの肉メニュー。
そう、バックリブだけじゃないんです!!

じゃじゃ〜んどうだ!!
「豚うで肉のかたまり バルサミコソース」1800円!
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US産ピクニック(ウデ肉)を使った一皿。
ニクミにとっては、バックリブとは比にならない衝撃!

何よりも、このでかさと言ったら!!!
野球ボールよりも大きなこのかたまり肉。
ドドーンっ
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率直に。。。 どうしてウデを使おうと思ったのでしょう?
聞いてみました。

「ウデって堅いイメージがあるけど・・・
でもプロっぽさ、本格的なかたまり肉を提供しようって考えたときに、あえてセレクトしてみました」。
さすが!!商品開発のプロ。

「“焼き”といってもただ焼くのではなく、赤ワインでしっかり下味をつけながらじっくり煮込み、それから焼き上げてグリル感を出しています」。
仕上げにバルサミコのソースを絡めて出来上がり

 「見た目のインパクトあるでしょう?」とニヤリ。

ほんと、すごい。
だって、牛ほほ肉の大きなのが出てきちゃった!って感じなんだもの。
 
しかも・・・バルサミコのソース。
「ありがち」とか思う?
ううん。ここにもしっかり隠し味があって。

お醤油が入ってて、食べてみると・・・
あれ?ごはん食べたくないっすか??? 
あのぅ。ソースお替わりしたいかも。

どこまでも。驚かせてくれちゃうビンチェに完敗! 

****************
Bintje ビンチェ 
東京都中央区日本橋箱崎町34−9  大久保ビル1F
TEL050-1091-6705
営業時間
11:00~22:00(L.O.21:30)
定休日 土曜日、日曜日 、祝日 

ビンチェ(水天宮前/ダイニングキッチン)で出会う驚きの一皿①

今日はひさびさ。ライターのお仕事。

1軒目のお店は・・・・
日本橋箱崎町の「カフェキッチン&マルシェ ビンチェ」です。

毎日の生活の中で食を楽しんでもらうお店。
コンセプトは
“肩肘張らない穏やかな美味しさ”

オーナーの水村さん。
ブログのイメージ通りの素敵な女性でした。
「ナイフとフォークなんて堅苦しいものじゃない、家庭の延長にある、でも特別なお食事。お客さまにとって、つねに新しい発見があるお料理を提供したい」


お店の外観は・・ん?ここレストランなの?
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店頭には彩り鮮やかな地場野菜が並べられ・・・うん!確かにマルシェ
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あれ?お店に入るとがらりと雰囲気が変わります。
白を基調としたお洒落なカフェ。
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ちいさな意外性が続くんだけどね・・・
本当の驚きはこれから。 
お野菜を中心にしたお料理が人気。
だったんだけども。

実はね。
いま、肉屋のおっちゃんがコソコソ通っちゃうくらい、話題になっている肉メニューがあるの。。。。

それはね、これ。
「骨つき豚肉バックリブの白ワイン旨み焼き(2本)」980円!!
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味付けは塩、胡椒と白ワインだけ。
US産ポークバックリブをたっぷりの白ワインと仏産シーソルトでじっくり煮込んで、乳化させたソースをからめて焼き上げていくの。

シンプルだけど、煮込んだお肉のうま味が凝縮した独特のソースが絶妙!
「さ、どうぞしゃぶってちょうだいな」って誘ってくるの、伝わる??

野菜料理をメインにしていたビンチェが
初めて投入した肉メニューが、このバックリブだったんだって。
 
骨付きっていうとスペアリブが一般的だけど・・・
バックリブならスペアリブよりも脂肪が少なくヘルシー。

アメリカで食べるバックリブは甘いBBQソース。
「あれはあれで美味しいけど、ビンチェのイメージとは違う。馴染みがない部位だからこそ、ビンチェらしい味付けで提供しよう!!」って。シンプルだけど驚きの一皿が誕生したんだって。IMG_2364


食べるとみんなが「え〜!!?ほんとに塩、胡椒と白ワインだけなの〜??」

初めての子はどうやって食べるの?って。
「最終的にはかぶりついてください!」ってオススメしてます。とのこと

うんうん、骨のまわりが美味しいもんね〜。
納得〜

このバックリブ。
あまりの反響で、今では家庭用の冷凍パック(2本入り)880円が販売されているの。
ネット通販でも。
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冷凍のまま湯煎して10分で本格バックリブが楽しめちゃう!!
3パックセット2300円!!

提供する料理のほとんどが野菜をメインにしたものばかり。
なのに看板メニューに育っちゃった!!

いまや肉食女子、肉屋も足しげく通うお店になり・・・
おじさま達でいっぱいになる夜も珍しくないんだって。

なんでなんで??うん、バックリブだけじゃないのよ〜。

つづく
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Bintje ビンチェ 
東京都中央区日本橋箱崎町34−9  大久保ビル1F
TEL050-1091-6705
営業時間
11:00~22:00(L.O.21:30)
定休日 土曜日、日曜日 、祝日
  

Royal Blue Rose

感謝できる人生はしあわせ。
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れいこちゃん、ありがと。

信頼の子牛「八重山郷里」

なぜ発足式を石垣島ではなく、東京で開催したのでしょう?

琉球新報の島部長からの質問です。 

その答えは、東京食肉市場の深石専務の挨拶の中にあったような気がします。

「八重山郷里の皆さんには子牛の増産に努めてもらい、本土の肥育業者に八重山生まれの牛肉(八重山郷里)を東京食肉市場へたくさん出荷してもらいたい」


 観光資源として欠かせないブランド牛肉として定着した
八重山生まれ、八重山育ちの石垣牛。

一方で、今回の『八重山郷里』の取り組みは、あくまで子牛の付加価値化。 
八重ロゴマーク のコピー












ご存知でしょうか?
1年間に八重山から出荷される子牛の数。
ずばり8300頭!!(全国10位)
その9割以上、つまり、八重山で生まれた子牛のほとんどが石垣牛になるのではなく、
県外の肥育農家に買い付けられ、いろんなブランド牛になって消費者に届けられているということ。

そう。
「八重山郷里」の目的は、八重山郷里〇〇牛と称する牛肉を拡めることではありません。

日本最大の東京食肉市場で肥育農家に『八重山郷里』と打ち出してもらえたら。
どこかのレストランで「この牛肉、じつは八重山生まれなんです」って伝えてもらえたら。

そんな機会が1回でも増えるような、
「八重山の子牛っていいんだよ」って肥育農家に言ってもらえるような、
信頼される子牛をつくっていくこと。
そのために何をしていくか。

それがすべてなのです。

「日本の和牛はエサや肥育産地を称したブランドがほとんど。
 子牛の産地を打ち出してもらうには、なかなかハードルが高いでしょうね」
そんなありきたりの解説、必要ないんです。

日本に流通する多くの銘柄牛。
真の付加価値化に成功しているといえるでしょうか?
答えはNOでしょう。

売り場で銘柄を打ち出してもらうことだけに捉われ、
数合わせでかき集められ、はめ込まれるだけのブランドにどれほどの価値があるのか。

「繁殖〜肥育〜食肉卸〜エンドユーザー」(サプライチェーン)まで。
消費者が牛肉を手に取るために携わるすべての人が
商品の価値を共有し、愛着をもって次の過程へ送り届けること。
"適正価格・適正利益”


その仕組みを1件でも確立することこそが、真の付加価値化ではないでしょうか。
最終的に価値観を共有することができなければ、
いくら手にする機会が増えてもブランド化に成功したとはいえない。

『八重山郷里』を通じて信頼のサプライチェーンを築くことができたら。

よく農畜産物に使われる
”顔がみえる”って何でしょうか?

『生産者の顔がわかること』が大切なのでしょうか?
そうじゃないと思う。

自分の商品をお届けする先の顔をみること。
 商品を扱う人、手に取る人、口にする人の顔をつねに忘れない商品づくりをすること。

子牛を供給した先の営業努力にまで想像力を働かせ、感謝すること。

信頼の第1歩。 

「八重山郷里」発足式③武田参与の涙

八重山郷里発足式には
八重山郷里グループメンバー13人をはじめ、東京食肉市場関係者、農水省食肉鶏卵課、中央畜産会、メディアを含む総勢34人が参加してくれました。

その中でも、当日になり「ぜひ発足式に参加したい」と申し出てくださった方がいました。

全国肉用牛振興基金協会参与の武田さんです。

沖縄県の肉用牛振興に注力され、八重山の繁殖に並々ならぬ思い入れがある武田参与。
発足式の締めくくりに心を打つ挨拶をしてくれました。 
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「私が赴任した当時、ヤギよりもひどい子牛をつくっていた島に公金を落として良いものかと思うほどだった。  それが、今日、日本のど真ん中、東京でここまでの会を開けるようになったのかと感激した」

「今日のお肉は、本当に本当にうまかった」

「この立派なのぼりに負けない牛をつくってほしい」

「動物園になっちゃだめだ。
しぼって、しぼって、しっかりとした繁殖素牛をつくって
野崎さんに恥じないような子牛をつくっていってください」
 
涙を流しながら八重山への繁殖の想いを語る武田参与の言葉。
みんなに届いたでしょうか。

田村牛の生産者・田村正道さんが「いい話だ」とぽつり。

発足会、無駄じゃなかった。そう思えた。

散会後、武田さんにお礼を伝えにいくと。
「今日はありがとう。
 沖縄は肥育じゃない、繁殖なんだ。
 本当にここまでしてくれて、ありがとう。」

逆に、お礼の言葉をくださいました。 

私の小さな力でも、こんなに感謝してくれる人がいた。
伝わった人がいた。
1人でも今日来て良かったって思ってくれた人がいたんだ。 

心から感謝しました。  つづく
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